PONTAkun’s blog

自分の生きてきた経験や思いを素直に書いてます

綺麗事は言えなかった(前編)

こんにちは!!


これは以前勤めていた会社の話で、統合失調症の人と仕事をしていたときの話です。


はじめにお話ししておきたいのですが、僕は統合失調症の人たちに対して差別的なことを言いたい訳ではありません。


世の中にはいろんな病があって、それと闘う人がいて、そしてそれを支える人がいます。


言葉だけで言えば何となく綺麗に聞こえますが、実際は闘病する人も支える人も大変で時に綺麗事では済まないことがある、それがこの体験で少しわかりました。


自分自身も精神病を患ったとき何度も死にたいと思ったし、両親にもかなり迷惑をかけました。


そのときの自分からすれば、誰にもこの苦しさは分かってもらえないと思ったし、誰でもいいから治してくれとも思いました。


とにかく苦しみから解放されたかったです。


前置きが長くなってしまいましたが、それではどうぞ。





前の職場でまだ入社したての頃の話です。


僕はまだ入りたてということで、何人かのパートと一緒に仕事をさせてもらっていました。


パートさんはみんな優しくて、自分なんかのことでも可愛がってくれていました。


その中にKさんという50歳過ぎのパートさんがいました。


Kさん(バツイチ)はかなり変わった女性で周りのパートさんから浮いておりいつも一人でした。


僕は誰かに嫌われていようが自分に危害を加えてこなければ誰とでも話すスタンスなので、Kさんとも普通に仲良く話していました。


今思えばそれがいけなかったのか。


ある日、Kさんが僕に惣菜パンを2つ渡してきました。


僕「え?いいんですか?」


K「よろしくね。」


僕「はあ・・・。」


入社して何だかんだで三ヶ月以上は経ってたのに、改めてよろしくってなんだろう?


しかもパンまでくれて・・・。


パートさんはみんな基本的に夕方5時あがりなので、僕は残業のとき有り難くそのパンを食べることにしました。




そして、次の日の夕方。


Kさんは帰り際にまた僕にパンを渡してきました。


Kさん「頼むで!!」


僕「え?頼む?何が?」


なんか変だ・・・。


その時は一体どういうつもりで僕にパンを渡してきたかはわかりませんでしたが、少なくてもこれは僕への善意ではないことはわかりました。


だから僕はそのパンを食べずに自分の机の上に置いたままにしました。


次の日の朝、Kさんは出社してきて机の上にパンが置いたままの状態を見て怒りました。


Kさん「なんでパンがここあるんよ!!」


僕「もうパンを渡すのはやめてくれませんか?僕は今後受け取る気はないんで。」


はっきり言いました。


するとKさんはムスッとした顔で僕の前を過ぎ去りました。


全く面倒なおばさんです。


そして夕方5時。


今朝はっきり言ったので流石にもうパンは渡してこないだろうと思いました。


しかし・・・


Kさん「パン置いとくで!!頼むで!!」


僕「だから置いてったらダメですって!!」


そう言ったのですがKさんは無視して帰ってしまいました。


パンが入った袋を見るとメモ用紙を一枚ちぎったような紙が入っていました。


そこにはこう書かれていました。


「〇〇部長へ。私の携帯の電話番号は〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇です。連絡待ってます。」


それを見たとき、意味がわかりませんでした。


しかし、今までKさんと会話した内容や噂話を整理してみると意味が分かってきました。


そして、少しゾッとしてしまいました。


話を整理すると、僕が入社するずっと昔にKさんはU部長と不倫関係にあったという話をいろいろなパートさんから聞きました。


ちなみに部長は既婚者で子供もいます。


社内にもかかわらず余りにも堂々と付き合っていたそうで、部長は社長に呼び出され厳重注意をされたそうです。


そして、Kさんは捨てられたと聞きました。


Kさんはもともと変わってる人だったそうですが、おかしくなったと言うか言動など全く意味不明なことを言い出したのは部長に捨てられてからだと他のパートさんは言いました。


部長に捨てられたショックで壊れてしまったのだと。


部長はこの関係を終わらせたつもりでいたそうなのですが、Kさんからすればそういう訳にもいかないみたいでKさんの中ではこの関係をは終わっていないみたいです。


今も自分と部長は付き合っていると思っています。


そして、どこをどうなったかは分からないけど、僕は仕事が終わりに毎日部長と会っててKさんのことを話している、ということにKさんの中ではなっていました。


だから、Kさんからすれば僕は部長が派遣した見張り役という設定みたいです。


結局パンをまた置いて帰ったのですが、次の日が少し憂鬱でした。


またKさん怒るんだろうな・・・。


次の日の朝。


Kさんは置いているパンを見て、やっぱり怒りました。


Kさん「なんでなん!!何であの人に渡してくれんへんの!!あの人は取りに来てへんの?」


あの人?


部長のことだろう。


僕「来てないです。僕は部長とは会ってないし、話したこともないですよ。だからパンを渡しても無駄です。」


これだけハッキリ言えば分かってもらえると思いました。


しかし、


Kさん「はいはい、あの人にそう言えって言われてんねんな。あの人からの命令で私の見張り役としてアンタが入って来たのは知ってるねんで。」


何を言っても無駄でした。


だけど、Kさんはフザけてる様子もなく真剣に言っていました。


Kさんの中ではそれは本当に起こっていることなのです。


僕がはっきりと伝えたことは無駄で、その後もパンを毎日持って来ては置いて帰る日々でした。


どうでもいいですが、パンがもったいないと思いました(笑)


そのうちKさんも怒らなくなりました。


それでもパンを毎日置いていく日々。


そして、Kさんはいよいよとんでもない行動に走りました。


ある日Kさんは「今日は手料理を作って持ってきたから、帰りにあの人の家に直接行くねん。」と言い出したのです。


僕「それはやめとけ。何考えてんだ?そんなことしたらどうなるかわかってんのか?」


流石に僕も注意しました。


しかもタメ口で。


たけどKさんは聞く耳を持たず言うだけ無駄でした。


ただ、疑問な点がありました。


部長はかなり遠くから出勤してます。


Kさんは自転車で近所から出勤。


自転車で行けるはずもないし、そもそも自宅を知っているのか?


まさかと思い、Kさんに聞きました。


僕「部長の自宅がどこにあるか知ってるのか?」


Kさん「知らんけど、わかるのよ。何となく感じるのよ。あそこだって。」


僕「知らないならいいけど、部長の家を探すようなことはするなよ。」


Kさんはムスッとした顔して無視。


僕は家も知らないし本当に行かないだろうと安心しました。


次の日。


Kさん「行ってきたわ!あの人の家!!」


僕「えっ!!やめとけって言っただろ!!」


Kさん「けど、あの人出んかったわ!知らん男の人が出てきたわ。あの人のお友達なんかな。」


まさかと思い聞きました。


僕「会社の帰りに自分の勘で部長の家に行ったのか?」


Kさん「電波っていうの?わかるのよ私。呼んでるんよ。」


僕「あのさ、それ絶対違う人の家だぞ。もう迷惑かけるようなことやめろって。」


Kさんは笑顔で「はいはい、私は分かってねんで。」


意味が分からない。


何を言っても無駄だから、ついにはその当時上司だった係長に相談しました。


係長に相談したその日の昼休憩。


係長はさっそくKさんを呼び出して注意していました。


Kさんも僕に怒られるより係長に怒られた方がこたえるみたいで凹んでいました。


そして、その日の夕方からパンを置いて行かなくなりました。


ようやくこれで終わりかと思ったのですが、ここからが大変でした。


その日からバレンタインデーが近く、Kさんはあまりにも会社で思い切ったことしてしまい大変なことになりました。


もう誰も擁護することは出来ませんでした。




つづく