PONTAkun’s blog

自分の生きてきた経験や思いを素直に書いてます

旅立ちの決意(最終話)

おはようございます!!


昨日のWBOボクシングフライ級タイトルマッチはまさに激戦でしたね!!


面白い試合であっという間の12ラウンド。


僕の見た感想は、スピードとテクニックの差でチャンピオンがやや上回ってたように見えました。


判定は妥当だと思います。


そして両者素晴らしいファイトでした。


話は変わりますが、「旅立ちの決意」もようやく8話目で完結します。


長い間お付き合いいただきありがとうございました。


自分の体験談が読書さんの暇つぶしにでもなれたなら幸いです。


それでは最終話どうぞ^_^



リビングに父から呼び出され話し合いとなりました。


父「もうすぐ家を出るんだろ?」


僕「まだ文句あるのか?」


父「俺は間違ったことをお前に言ったつもりはない。ただ、きつく言いすぎた部分はある。だから今から言う話はちゃんと聞け。もう今後は言わない」


僕「なんだよ。」


父「いいか。もし2年やってもダメなら帰ってきて就職しろ。ボクシングのことはよくわからんがプロは甘くない。それに殴り合って大怪我をしたら社会復帰できんぞ。2年やってみて目が出そうにないなら帰ってくるんだ。」


僕「甘くないのはわかってる。けどやる前からダメなときのことは考えたくないから、そんな話を今は聞きたくない。」


父「はっきり言うがボクシングは社会でなんの役にも立たん。社会での出遅れを取り戻すのは簡単ではないんだぞ。お前それがわかってるのか?」


僕「ったく、うるせーな!だから説教はいらないって。」


すると父はかなり熱くなって、


父「お前は社会の厳しさを何も知らないんだ!!俺のいる会社にはお前くらいの若者がたくさん入ってくる。だがな、ついていけず潰れて辞めるものも多数いる。業績が悪ければお前くらいの若者に辞めるように伝えなければならないときもあったんだ俺は!!そのとき目の前で泣きそうな若者を見て俺はどうしたらいいかわからなくなったよ。だからそのときお前を絶対にこんな風にさせまいと思ったから大学まで行かせたんだ!!社会は甘くないんだ!お前は何も分かってない!!」


父は少し涙目に見えました。


僕はそんな真剣な父を見て言葉がうまく出ませんでした。


父「最後にもう一回だけ言っておく。2年だ。長く見ても2年過ぎてダメなら帰ってくるんだ。以上。」


父は自ら席を立ってタバコを吸いに行きました。


そのあと母が、


母「お父さんはね、あんたに酷いこともたくさん言ったけど心配してるのよ。そこは分かって上げて。」


僕「・・・・。」



そして、2007年3月24日。


この日に僕は家を出ました。


当日、僕は最寄り駅まで一人で歩いて行くことにしました。


すると、母も駅まで見送りに行くと言うので一緒に歩きました。


寂しがり屋の母だから、別れ際に駅で泣くんじゃないだろうかと心配でした。


あまり話すこともなく駅へ到着。


僕「じゃ、行くわ。ありがとうな。」


母「体には気をつけるんだよ。頑張っておいで。」


泣くかと思ったら、意外にも笑顔で僕を送ってくれました。


改札を抜けて振り返ると見えなくなるまで母は笑顔でこっちを見ていました。


そして、電車に乗りいよいよ出発。


暇だからウォークマンをとろうと鞄を開けたら、手紙が入っていました。


誰が入れたんだろうと封を見ると、母からでした。


枚数にして10枚くらいでした。


不器用な母の想いがつづってありました。


電車の中なのに手紙を読んで大泣きしてしまいました(笑)


「頑張ろう」


改めてそう思いました。


アパートに到着し、引っ越しなどでバタバタしていましたが、数日後に姉から連絡がありました。


姉「お母さんさ、アンタのこと思い出すからアンタの部屋に入れないんだって。入るとアンタのこと思い出して泣いちゃうらしいよ。」


それを聞いたとき、笑顔で駅で見送ってくれたとき、本当は心の中で泣いていたんだと分かりました。


そして、夢を追い始めて1ヶ月経った頃、悔しいですが父の言ったことが身にしみました。


朝6時に起きて7キロ走り、8時から夕方5時までアルバイトをして、6時から晩9時まで練習。


そこから帰宅して晩飯を食べて家のことをする。


実家でぬくぬくと大学生活をしていた僕には過酷な生活と感じました。


父「お前は甘いんだ!!」


まさにその通りでした。


現実は厳しく何度も帰りたいと思ったし、何度も一人で泣きました。


プロの世界はいろいろな意味で甘くなかったです。


ムカつく父でしたが自分の甘さを誰よりも知っていたのかもしれません。


しかし、この生活を経験したことで少し強くなれました。



そして、あれから12年が経ちました。


今では結婚して子供もできましたが、この時期がくると毎年このことを思い出します。


皆さんも出会いと別れがたくさんあるこの時期に思い出すことはありませんか?


きっとあると思います。


長いお話にお付き合いいただき本当にありがとうございました。