PONTAkun’s blog

自分の生きてきた経験や思いを素直に書いてます

この世の不条理

おはようございます!!


今回は僕の父と祖父の生きてきた過程と現状を通して、世の中の不条理について自分の感じたことをお話しします。


良かったら読んでやって下さい。


父(65歳)は過去のブログでも何回か登場しているのですが、今も働いており大きな会社の取締役をしています。


これは決して自慢でも何でもありません。


父の役職を書く理由は後で分かっていただけると思います。



祖父(88歳)も現役で農家をしていますが、何年か前までは農家と大工を両立していました。


祖父は前まで大工職人でもあったから、祖父の住んでる家は祖父自身が建てました。


父と祖父は親子でありながら全く別の人格をしており、似ているところが不思議なくらいありません。


ですから、性格も合わず仲はあまり良くないのです。




父の性格を簡単に書くと、恐れ知らずのワンマンかつ傲慢な人間です。


いつも「俺の言うことは絶対に正しい。俺に逆らうヤツは降格だ!」ほんとにそんなタイプの人間です。


父は65歳になった今も野心家で、一時期は選挙に出馬することまで考えていたくらいです(笑)


息子ながらこんな傲慢な人間が政治家にはなって欲しくないと思いました。




一方の祖父はと言うと野心のかけらもなく、控えめで性格は優しすぎるくらいの正直者です。


本当に無欲で人のために動いて、ボランティアなんかもたまに参加したりしていました。


いつだったか忘れましたが、猫が道路の脇で車に跳ねられ死んでいたらしく、その亡骸を拾ってわざわざ山に埋め、線香まで炊いたと言っていました。


普通の人間なら車で通過するだけだと思うんですが、そこはやはり祖父でした。


ちなみにその猫はその日の晩に夢に出てきたと祖父は言っていました(笑)




話は逸れましたが、お分かりいただいたように父と祖父は真逆の性格なのです。


しかし、父がこうなったのには訳があって、原因をかなり昔に母から話を聞きました。


父をここまで野心家にしたのには過去の出来事が関係しているらしく、それは父がまだ小学生のときに遡ります。


ある同級生が小学生の父はこう言ったそうです。


同級生「お前のオヤジって冷や飯大工なんやろ。俺の父ちゃんと母ちゃんが言ってた。」


そう言われたのがかなりのショックだったらしく、父はそのとき「俺は将来鉛筆より重たいものは持たない!!お前を見返す!!」となったと聞きました。


そして、父は高校卒業と共に家を出ました。


このとき既に農家や大工を継ぐ気など、一切なかったそうです。



そして、野心による努力が実ったのか「俺は将来鉛筆より重たいものを持たない」という夢は叶いました。


会社では役職にもついて、父の望む世間体は築けたと思います。


しかし、僕は人として父を全く尊敬していません。


僕がまだ実家に住んでいたとき、父いつも人を見下した発言ばかりしていたからです。


「会社で立派な役職についても人間性は比例しない」、これは父から学んだことです。


僕がまだ実家暮らしのとき、父は僕に聞いてきました。


父「お前は俺のこと尊敬してるのか?」


僕「全くしてないな。俺達って全く別の人間だろ。」


父「そうか。」


そう言って父は少しニヤリと笑いました。




一方で祖父は優しすぎるバカ正直者です。


僕から見ても祖父は真面目で優しすぎるのです。


だからお人好しで騙されやすい。




今でも忘れられない話があります。


祖父の家は兵庫県の田舎にあるのですが、5年前の10月の日曜日、小学校の運動場でフリーマーケットがあって祖父も出店するから、僕に手伝いに来て欲しいと言うことでした。


祖父はその日に向けて、木材を使って手作りのモノをたくさん作っていました。


孫の僕が見ても「流石は大工さんだぜ、ジイちゃん!!」と思わせる品ばかりでした。


そして、これなら売れるだろうと僕は思いました。


見た目もいいですし良質な木を使っている上に、手作りだから売れる条件は揃っていました。


しかし、始まる前から祖父の欲の無さが出ました。


出店準備をしているとき、


僕「ジイちゃん、値札を書いてくから商品の値段を一個ずつ教えてよ。」


祖父「ん?全部300円じゃい。」


僕「え?!それはないだろ!(笑)一個千円はとれるヤツもあるのにさ。もうちょっと値段考えてよ。俺が作った訳じゃないんだけどさ。」


祖父「ははは、そうか。それじゃ値段はお前に任す。安めにしといたれよ。」


僕「うん、わかった!」


僕が安いと思ってる値段より、更に気持ちだけ安い値段を設定しました。


祖父の手作り商品の出来栄えに加え、格安の値段だから間違いなく全て売れると思いました。


そして、朝9時よりスタート。


お客さんが小学校の門からたくさん入ってきました。


僕らの店は割と目立つところにあって、すぐにお客さん達が足を止めてくれました。




すると早速図々しいおばさんが、


おばさん「この800円のお皿200円にならん?」


え、800円の品を200円に・・・?


そんなもんなる訳ねぇだろ!!


半額以下どころか元値の4分の1じゃねーか(笑)


しかもその木のお皿には、祖父いわく高価な木が使われていたそうで、800円でもかなり安い値段でした。


僕はそのおばさんに対して、


僕「いやー、流石に200円は厳しいっすね!800円でもギリギリちゃいますかねー。ねぇジイちゃん。」


と、祖父に目をやると、


祖父「持ってけ!!200円でええわ!」


えぇぇぇぇぇ!!!


ジイちゃーーーーん!!!


結局200円でおばさんに売り渡し、おばさんはご機嫌で帰りました。


僕は少し怒り気味で、


僕「ジイちゃんちょっと値引きし過ぎだって!!大赤字になるって!!」



それに対してジイちゃんは静かな声で、


ジイちゃん「使いたい人間が持ってたらええんや。」


僕は呆れて、


僕「そりゃそうだけどさ。」




その後、祖父は来る客来る客におまけしていき予想通り他の店より早く完売。


これは僕の勝手な予想なんですが、多分途中からお客さんの間で「あのお店すごく値引きしてくれる」って話が回ってたんじゃないかな、って思います。


来る客の大半が値引きを要求してきました。


そして祖父はそれを断ることなく飲みました。


そして、最後にお金の集計。


確か2万円いかないくらいだったと思います。


だけど、しっかりお金を取れば3万は軽く超えたはず。


僕には商品に使った木、釘、ネジの材料費は分かりませんが、素人の僕から見てもハッキリ言って赤字でしょう。


それに加え祖父の使った労力。


僕は正直なところ、「何のために出店したの?」って思いました。




しかし、一番ビックリしたのはその後でした。


祖父「ほい。」


そう言ってその日お客さんから受け取ったお金を全部僕に渡してきたのです。


流石に僕もそれは受け取れなくて、


僕「ジイちゃん人が良すぎるわ(笑)このお金はジイちゃん使ってよ!帰りにラーメン奢ってくれたら俺はそれでいいからさぁ。」


祖父「ええからええから!持ってけ!バイト代。」


そう言って僕の胸にお金を押し付けて来ました。


そして、仕方なく受け取ることに。




祖父はそんな人です。 


さっきも書きましたが、ボランティアなんかも参加したりしてて本当に無欲な人なんです。



しかし、そんな優しい祖父には現状不幸ばかりが降りかかっています。


祖父には昔から地道に貯めた貯金が2千万円がありました。


だけどある日、祖父の兄が経営しているお店が傾き、祖父はその貯金2千万円すべてを兄にあげてしまったのです。


それを知った僕の父は大激怒。


父は「なんでそんなお人好しなんだ!!」って怒りまくっていました。


いくら嫌いな父でもここは僕と同じ考えでした。


祖父の何年もかけて貯めた貯金は、一瞬でゼロになったのです。




それから農家の後継の問題。


さっきも書いた通り父は農家を継ぐ気など一切なく、それを知っている祖父は孫である僕に継いでほしいと手紙を書いてきました。


僕以外に男はいないのです。


しかし僕もその時すでに結婚しており、家も買っていました。


会社を辞めていきなり農家を継ぐ度胸はなく、継いだところで認知症が入っている祖母の面倒を奥さんに見てもらうことは出来ませんでした。


ですから、土地を継ぐ者は誰一人としていない状態なのです。


父は冷たい人間だから、悩むことなく祖父へ「さっさと農地を売れ!」と不動産屋に連絡をさせ、今もそのやりとりは続いています。


僕も詳しくは知らないのですが、農地はややこしい問題が多いらしく簡単に売り渡せないそうです。


祖父が悲しい顔で呟いていた言葉を今でも忘れられません。


「ご先祖様から受け継いできた土地なんやけどなぁ。ワシの代で途絶えるんか。先祖様に申し訳ない。真面目に生きてきたのに何でこうなってしもうたんやろ」


おそらく祖父は断腸の思いで不動産屋に電話したと思います。




祖父と住んでいる祖母は認知症が入っているため、祖父へやたらと暴言を吐きます。


祖父は88歳にして農業を毎日行い、祖母の暴言を受けながら介護を行っています。


そして祖父は今年だけで3回体調を崩し入院しています。


祖父の体はもう限界にきています。




僕は父に「そろそろ自分の仕事を引退して田舎に住むべきだ」と言うと、「俺は自分の育った田舎が嫌いだ。あそこはオヤジとおふくろが亡くなれば土地は全て売り払って田舎は捨てる。」と言っていました。


僕「それは勝手だけど、ばあちゃんの面倒を見てやれよ。ジイちゃんこの間過労で倒れたし、いつまた倒れるか分からないよ。」


父「俺はおふくろを見る気はない。施設に入れる。あそこに戻る気は一切ない。」


判断が正しいとか正しくないとかは別にして、父の話す内容には人の心が感じられません。


まるで流れ作業を支持するかのようです。



しかし、世の中は不条理なものです。


そんな冷徹で人をこき使って潰してきた父が今は裕福に暮らし、人のために尽くした祖父は過労で痩せこけ、財産もなくギリギリの生活をしています。


なのに借金を肩代わりしてもらった祖父の兄も普通に暮らせています。


優しい祖父だけが苦しい状況にあるのです。


世の中って一体なんなのでしょうね。


こんな不条理な世の中に物凄く腹が立ちます。


笑われるかもしれませんが、祖父には地球という星が合ってなかったのかなと真面目に僕は思います。


正しいことを正しくした人間が幸せになるのならば、祖父こそ幸せになるべき存在だと思うからです。


今がこんな状況ならば、せめて亡くなる何年か前は幸福な出来事に埋もれてほしいものです。


そして来世があるなら来世では祖父が幸せになれる星に行ってほしいです。