PONTAkun’s blog

自分の生きてきた経験や思いを素直に書いてます

ボクサーズ①

おはようございます!!


今回は僕が出会って心に残ったボクサーの話をします。


ボクサーズ①と書いているだけに②、③もそのうち書こうと思っています。


と言うより、まずボクサーズって何書くのって話からですよね。


テレビに映るボクサーはだいたい世界チャンピオンという肩書きのあるボクサーで、知名度がある故に僕がわざわざここで語る必要もありません。


もしここで改めてチャンピオン・井上尚弥選手について凄いと語ったところで「そんなのはみんな知ってるよ」って話になります。


ですから、このボクサーズに書く選手はそういった誰もが知るような選手でなく、むしろ世には知られていないボクサーを書きます。


言い方が悪くなりますが無名のボクサーです。


もちろん僕だって無名でした。


僕がボクシングをしてきたなかで実際に出会ったボクサーで、僕にしか話せないボクサーの話を書きたいと思います。


ボクシングに興味のない方でも1人の人間としての物語を感じてもらえたらと思いました。


そして、無名のボクサーでも物語はみんな例外なく持っているということをここでお伝え出来ればと思いますので、良かったら読んでみて下さい。


前置きが長くなりましたね(笑)


第一回目に登場するボクサーは僕の中でこの人しかいません。


「プロテストを14回受けた先輩」


この先輩に関しては過去のブログで一度紹介したことがありますが、今回もう一度だけ紹介させていただきたいのです。


それほどまでに僕個人の中では感動したプロセスの持ち主だからです。


僕のブログを最近知ったという方には、ぜひ知っていただきたいボクサーの一人です。


その先輩は僕よりも5歳くらい年上でボクシング歴も僕の1.5倍、ひょっとすると2倍近く長かったかもしれません。


僕の知るボクサーの中では最も不器用であり、最もボクシングを誠実に愛した人と言えるでしょう。


センスゼロの僕に人のことを言えませんが、そのセンスゼロの僕から見ても不器用な人でしたし、何よりも真面目で努力家でした。


「練習の虫」とはあの人のことを言うんだと思います。


しかし、そんな真面目で努力家の先輩の芽はなかなか出ませんでした。


先輩は僕がボクシングジムに入門する前から何回かプロテストを受けており、合格していなかったのです。


結局は僕がプロになって引退するまでの間、ずっとプロテストに受かることはありませんでした。


僕も一度だけ先輩と一緒にプロテストを受けに行ったんですが、残念ながら先輩は落ちてしまいました。


そのときは3人で受けに行ったんですが、先輩1人が落ちてしまうという残酷な結果に終わってしまったのです。


受かった僕ら二人は先輩よりも入門時期だけを考えれば遥かに後輩。


しかし、それでもボクシングを愚直なまでに続けた先輩。


応援する人間もいれば、中には「別の道へ進めばいいのに」という声も聞こえました。


確かに諦めないことは大事ですが、諦めて別の道へ進むこともまた大事です。


どちらが正解なんてことはなくて、結局は決めるのは本人。


本人が決めたことが正解。


ここまでボクシングを続けてきた先輩に、プロへの道が諦められるはずがないと僕は思いました。


周りにどう思われようが頑張り続けた先輩。


頑張りはいつか報われると思ったのですが、プロテストの結果は落ちることの繰り返しでした。


そして先輩はプロテストに落ち続けて一度はジムに来なくなった期間もあったんです。


その期間は正確に覚えていないけど、確か半年くらいだったと思います。


毎日ジムに来ていた先輩がこんな長期間も空けて来なくなるんだから「もうボクシングを辞めたんだ」、誰もがそう思っていました。


しかし、先輩は戻ってきました。


先輩はジムを離れて進退を考え抜きましたが諦めきれなかったそうです。


やはり純粋な夢っていうのは打算や理屈では割り切れないと僕は感じました。


そして、そこからまた再スタートして9回、10回、11回とテストを受けたものの落ちてしまいました。


ボクシングのプロテストを受けれる年齢制限は37歳まで。


いよいよ先輩は37歳になりラストチャンスのプロテストを受けることになりました。


それが14回目のプロテスト。


僕はその頃には引退してジムにいませんでしたが、受かると思った人はほとんどいなかったかもしれません。


しかし、先輩はやってくれました!!


それも37歳のラストチャンスでプロテストを合格したんですよね。


まさにドラマ的展開!!


最後のチャンスをしっかりものに出来ることは流石です。


先輩のこれまで地道に積み重ねた練習量、そしてボクシングの神様が後押ししてくれたんだと思います。


僕が知る限り日本中を探してもプロテストを14回も受けた選手はいないでしょう。


と言うより普通の人はそこまで精神力は持たないです。


しかし、綺麗事でなくセンスがなくても努力すれば夢が叶うということを教えていただきました。


あっさりとプロテストを受かった人からすれば、たかだかプロテスト合格しただけと思う人もいるかもしれません。


この物語の受け取り方には大きく2つに分かれると思うのです。


諦めずに14回目で合格を勝ちとった勝者。


普通の人よりも時間を費やし14回目も受験した選手。


捉え方は人それぞれですが、僕は前者です。


後輩から追い抜かれテストを何回も落ちたのに、それでも諦めない先輩の気持ちの強さは常人離れしたものを僕は感じます。


きっとこのメンタルがあれば何をやっても達成と思います。


ちなみに先輩は引退後に起業したんですよね。


個人でやっている小さな会社ですが、それでも社長なわけです。


先輩のメンタルがあれば会社は大丈夫だと僕は思います。


結果は大きさではなく本人が目指したものをどういったプロセスをもってして成し遂げたかが大事。


そう、その人にとっての物語。


これは世間的な評価とかでなく本人が本当に満足出来たかという点での話です。


そういった意味では先輩の物語は間違いなく豊かなストーリーになったと僕は感じました。


そして夢を振り返ったとき、先輩は間違いなく後悔のないボクシング人生と言えることでしょう。